2013年5月30日木曜日

Thu.May 30,2013 アサコ、そうか・・・三鷹市の職員に採用されたか・・・良かったね

女子バレーボール元日本代表で、五輪に3度出場した多治見麻子さん(40)が5月から、出身地・三鷹市の職員に採用された。

彼女は、小5から三鷹市内の小学生チームでバレーを始めた。市立第二中バレー部時代に全国大会で活躍し、強豪の八王子実践高(八王子市)に進学した。エースアタッカーとして全国制覇し、名門・日立に入社した。

日本代表に選出され、1992年バルセロナ、96年アトランタの両五輪にも出場。97年から主将を務めた。その後、故障もあったが、パイオニアに移籍後、2007年に代表に復帰し、08年北京で3度目の五輪出場を果たした。

2年前にはパイオニアを辞めた直後に私が関係していたバレーボール教室を手伝ってもらった。その直後に日立佐和チームに1年間だけ在籍して、昨年5月に現役を退いた。40歳近くまで、よく体がもったものだ。あだ名はペコちゃんだったかな?

彼女と初めて会ったのは、彼女が高校2年生の春高バレーの全国大会2ヶ月前であった。監督の菊間先生にお会いして、選手のために弊社のシューズを履いてみませんか?と営業活動に行った。なぜ行ったか、というと、2ヶ月前の東京都予選で、彼女たちの足元を見たら、彼女たちの靴底がすり減っていたり、汚れていたり、破れていたりしていたシューズが目立ったからだ。これでは、満足なプレーなどできやしない、ひとつ監督にあって話をさせていただこうと思い立って行った。

菊間監督は、TVで観るほど怖くはなく、チームのためになるのだったら一つ話を聞こうじゃないか、とソフトに対応してくれた。お宅の社のシューズを履くに際して条件があると監督から切り出された。キャプテンの多治見が良いと言ったら、採用しよう。

1か月後、工場から出来上がったばかりのシューズが送られてきた。特注でアッパー(表)が白地にチームカラーのグリーンをラインカラーにしたものだ。多治見が履いてみた・・・「あ、これ良いですね!軽いし、足になじむ!」。これで採用が決まった。1週間後の全国春高バレーでは、久方ぶりに優勝も成し遂げ、監督からも感謝された。

チームは今でも白地にグリーンのラインの入ったシューズを履いて東京都のトップクラスで活躍している。アサコのお蔭で菊間監督の実は大変な生徒思いであるという実像も知りえた。選手は最小限の人数しかとらない。そして、全員、希望の大学や就職先に入れている。その年、私は菊間監督とほぼ毎週お会いして、どこにでも同行した。そして、日本の女子バレー界で一時代を築かれた指導者のあり方をじかに見させていただいたことは、私にとって得難い経験であった。

アサコに感謝である。彼女がバレーボールをやるきっかけはお母さんである。彼女の母親は実業団チーム(明治生命か安田生命と記憶している)の選手であった。そのお母さんは、彼女が日立に入社して間もなく若くして病気で亡くなった。その時の彼女の落胆ぶりは見ていられなかった・・・。

また、一緒にアサコとバレー教室をやりたい。8月に千葉県旭市で日本体育協会公認指導者養成講習会があるので、そこに講師で来てもらおうかな・・・。

2013年5月29日水曜日

Wed.May 29,1013 脱体罰に向けた文科省の部活指導ガイドライン

部活動指導のガイドラインが文部科学省から示された。そもそも、「ガイドライン(guide line)」とは?

辞書を引くと、[guideline] 指標・指針・誘導指標・指導目標などと訳される。組織・団体における個人または全体の行動(政府における政策など)に関して、守るのが好ましいとされる規範(ルール・マナー)や目指すべき目標などを明文化し、その行動に具体的な方向性を与えたり、時には何らかの「縛り」を与えるもの、とある。今回のガイドライン全文は、文部省のホームページに掲載されている。

8月8日〜11日まで私が開催責任者で千葉県旭市で開催する(公財)日本体育協会公認バレーボール指導員養成講習会においても、この事はカリキュラムの中に組み込む。

以下は、27日の毎日新聞夕刊の記事。

体罰:桜宮高自殺受け、脱体罰で部活動指針 水無し長距離走は「×」反復レシーブは「指導」−−文科省有識者会議



毎日新聞 2013年05月27日 東京夕刊
 文部科学省の有識者会議は27日、体罰に頼らない部活動の指導ガイドラインをまとめ、下村博文文科相に提出した。部活動を「学校教育の一環」として「体罰を厳しい指導として正当化することは誤りである」と明記。「熱中症が予見される中で給水せずに長時間ランニングさせる」など、体罰に該当する許されない指導法も例示した。文科省が体罰に関する部活動の指針を示すのは、これが初めて。【福田隆】
 ガイドラインをまとめたのは、スポーツ指導の研究者や高野連、中体連など関連団体関係者、弁護士らによる「運動部活動の在り方に関する調査研究協力者会議」(座長・友添秀則早稲田大教授)。大阪市立桜宮高でバスケットボール部の男子生徒が自殺した問題から、政府の教育再生実行会議が今年2月に出した提言を受け、3月に設置された。
 ガイドラインでは、指導者は生徒の身体的・心理的状態を把握した上で指導し、厳しい言葉や重い負荷を与えた後は、きちんとフォローするよう指摘。負担がかかりやすいキャプテン(主将)については留意が必要とした。
 具体的には、殴る、蹴る▽社会通念、医科学に基づいた健康管理、安全確保の点から認めがたい肉体的・精神的負荷▽脅し、威圧、嫌がらせなどのパワーハラスメント▽セクシュアルハラスメントの言動▽身体や容姿、人格を否定する発言▽指導者の独善的目的のための執拗(しつよう)・過度な肉体的・精神的負荷−−を伴う指導を「許されない体罰」と定義、先輩から後輩への暴力防止にも注意を払うように求めた。
 一方、指導と認められるケースとして「遅刻を繰り返した部員を試合に出さない」など教育上必要がある場合や正当防衛、正当行為も例示し、判断材料とした。
 さらに、体罰に頼らないために、最新の研究成果を踏まえた科学的指導方法を積極的に取り込むなど、指導者の資質と能力の向上に努めることとした。
 文科省はガイドラインを同省のホームページで公開するなどして全国の部活動指導者らに活用を促す。
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 ◇文部科学省の部活動ガイドラインで示された指導例

<認められる指導>
◇通常の指導
・バレーボールで反復してボールを投げてレシーブを練習させる
・初心者に柔道の受け身を繰り返させる
◇教育上必要と判断
・試合中、危険な反則を繰り返す生徒を退場させ、残らせて危険性を理解させる
・練習に遅刻を繰り返し、計画に従わない生徒を、試合に出さず見学させる
◇正当防衛と判断
・生徒が顧問の足を蹴ったため、背後に回って体を押さえる
・他の生徒に危害が及ぶ可能性があるため、腕を引っ張って移動させる

Tue.May 28,2013 船橋市ママさんバレー教室 ‐ 第4回

本日の課題は、アンダーハンドパスとスパイクレシーブ。

アップを終えて、すぐにゲーム練習を行った。ママさんチームは登録メンバーが13~15名いても、パートの仕事や家庭の事情(子供の急な発熱)などで、常時練習に出てこれる人は8~10名が実情だ。これでは、9対9のゲーム練習など満足にできない。

そこで、提案したいのが、本日行ったようなコートを縦に2分割して4対4や5対5で行うゲーム練習。5対5であれば、例えば、2-1-2のシステムで役割分担(フォーメーション形成)をしてゲームを行う。大事なポイントは、ネットの高さとコートの面積を意識してゲームを行うことだ。タッチネットしてはいけないし、アウトボールを取る必要はない。
 

(コートを2分割するにはもともと引かれているラインを活用するとよい。短い場合は想像延長線を引けばよい。ネットを越えてくるボールに対応することがゲームライクな練習ができて効果がある。アウトボールのジャッジやカバーリングもこの時にしっかりと指導したい)
ゲームで大事なのは空間把握認識力とコミュニケーション力。自分が今、コートのどこにいるのか?誰がそのボールを取りに行くのか?を明確にしなければならない。コミュニケーションで言うと、ボールが空中にある時に、そのボールを取る(レシーブする)人、次にそのボールを受け取る人(セッター)が素早く声を出しあい確認することだ。
そうでないと、コート内でボールを互いに譲り合ってお見合いをしたり、プレーヤー同士の接触が生じ、結果としてチームのミス(失点)につながる。
(腕の位置はレシーバーの立つ位置によって違ってくる。ネット際ではブロック(ネットディフェンス)の構えで頭より上方になり、ネットより3m離れた位置では肩の高さ、コート中央(ハーフ)では胸の前、バックは腰の前になる)
ゲーム練習の後に、アンダーハンドパスの基本の構え、チャンスボールのレシーブ練習、強打のレシーブ練習と進んでいった。説明より実技練習が多いので、ママさん達も息づかいが荒くなってくる。船橋のママさん達、見かけは若く見えるので、こちらも時々、一瞬女子高校生か女子大生と見間違って厳しくなってしまう時がある。そんな時は、ギアをシフトダウンさせて練習展開のスピードを弱めたり、休憩時間を頻繁に取るようにしている。
(教室の講師陣の紹介。中央が元全日本選手の落合真理ちゃん。右が小学生バレー男子で全国常連の船橋市内の丸山小クラブ監督の築山さん。幸せ(皺寄せ?)カラーの黄色シャツを着ているのが私)
来週は、7回のうちの第5回目。「サーブレシーブからの攻撃」の指導に入る。ママさん達から質問の多いのが、フォーメーション理論。説明を十分やりましょう。

2013年5月27日月曜日

Mon.May 27,2013 2013年度春季関東大学バレーボールリーグ戦 入れ替え戦結果

5月26日(日)に男子1部2部3部・女子1部2部の入替戦 が行われた。大きな変化があったのは1部11位の法政大学が2部2位の駒沢大学に敗退し、2部に降格したことである。

法政大学の黄金時代は1980年代後半。1988年の黒鷲旗全日本選手権大会準決勝では当時日本リーグ五連覇中の富士フィルムを死闘の末、破るという大金星を挙げた。全日本の選手も多かった。私が会話を交わした選手だけでも三原、熊田、松本、岩島、米山、池永、蔭山、青山(以上は富士フィルムへ入社)、菅野(東レ)、南(旭化成)、大竹(NEC)、神林(サントリー)、米田さん(日立監督、故人)・・・と、ほぼ全日本選手、監督に選出されている。

20数年間監督をされて、黄金時代を築かれた監督の上田實先生は、今から10年ほど前に体調を崩され現場を離れた。上田先生と富士フィルムの合宿所で夜、差し向かいでお話を聞いたことがある。先生自身の指導法は、どのように学習されたのか聞いた。
(上田先生の唯一の著書。平成2年に日本文化出版社から出版された。この本を読むと上田哲学が良くわかる)

先生自身も県立岡崎高校で全国大会に出ている経験はあったが、トップの選手の指導法がわからない。そこで先生は、なんと名プレーヤーたちに恥も外聞もなく教えを請うた、という。
「おい、熊田、お前は何でそんなに上手いんだ?秘訣を教えてくれないか?どんな練習をやってきたんだ?」こんな調子である。

全国のOBなどを動員して情報網をめぐらして優秀な高校生を発掘するのも上手であった。親御さんたちを口説くのも上手であった。チーム内での規律は厳しかった。エリート軍団の集まりであったので、崩れるのは早い。体育系の寮と違って、法政の選手は下宿している。管理の目は細かく
行き届かない。このあたりの管理を上田先生は相当苦労されていたことと思う。

そのような栄光の歴史を持つ法政大学が数年前に続き、再度2部に転落した。時代は動いている。
以下に入れ替え戦(男女)の結果を載せておく。


特1  2部11位 - 3部2位
立教大学 - 上智大学  3 - 0
(25-17,  25-19,  25-13)
※立教大学(2部残留)
※上智大学(3部残留)

特2  2部12位 - 3部1位
平成国際大学 - 神奈川工科大学  3 - 1
(25-23,  23-25,  27-25,  25-22)
※平成国際大学(2部残留)
※神奈川工科大学(3部残留)

特3  1部11位 - 2部2位
法政大学 - 駒澤大学  1 - 3
(20-25,  22-25,  25-16,  26-28)
※法政大学(2部降格)
※駒澤大学(1部昇格)

特4  1部12位 - 2部1位
国士舘大学 - 国際武道大学  0 - 3
(16-25,  23-25,  20-25)
※国士舘大学(2部降格)
※国際武道大学(1部昇格)


<関東女子入替戦>
【日本女子体育大学体育館】

特1  1部7位 - 2部2位
宇都宮大学 - 大東文化大学  3 - 0
(25-17,  25-17,  25-16)
※宇都宮大学(1部残留)
※大東文化大学(2部残留)

特2  1部8位 - 2部1位
早稲田大学 - 日本女子体育大学  0 - 3
(21-25,  23-25,  20-25)
※早稲田大学(2部降格)
※日本女子体育大学(1部昇格)

Sun.May 26,2013 新潟県高校女子チームの強化指導-第3日目

充実した練習をやっていると時間の経つのも早い。約束の3日間のコーチングも今日の午前中で終了した。

昨日同様にサーブレシーブを中心にサーブ、2段トス、弱点の確認を行ってからゲーム練習を行った。今日のBチームにも高校時代に全国を経験している男性を2名入れて"Wash Game"を数セット行った。県内最強のBチームにはやはりセットは取れない。負けると罰としてのトレーニングがある。Aチームは、この3日間罰トレーニングを随分やった。セット(5点マッチ)を取ったのは3日間で25セットこなして2セットのみであった。

午前中の2セットは通常の25点制で行ってAチームが連取した。サーブを自分たちで行ったので、サーブで相手チームを崩したからである。

やるべき練習はやった。予選会まで、あと4日間。練習の70%以上をサーブレシーブの時間に費やすことを監督に再度お願いして新潟駅に向かった。サーブレシーブで崩れなければ、攻撃力のあるこのチームは負けないであろう。この時期のチーム作りは「負けないチーム」を作ることだ。

Sat.May 25,2013 新潟県高校女子チームの強化指導-第2日目

本日も、昨日同様ゲーム練習のWash Gameを中心に行った。コートは県大会の会場が広いところなので全面に設営した。

指導者は相手のチームの監督の発想を持つ必要がある。もし自分が相手のチームの監督であれば自チームの弱点をどう攻めるのか?という考え方が必要である。

まず、サーブでエースを狙うこととした。次に、コート後方からのサーブを打たせた。午前中は、それらのサーブレシーブ練習に始終した。リベロの守備範囲も広くした。
(全面にすることで県大会準決勝以上の雰囲気に慣れることができる。コート後方からのサーブは通常狭いコートでサーブレシーブ練習しているチームには効果がある。この日は台上にサーバーを上げてそこから打たせた)
午後になって、若手の男性陣2名がBチームに入ってくれた。監督の人脈で高校時代活躍した若手のプレーヤーが手伝いにきてくれた。他にも父母で全国大会出場経験のあるお父さん達が球出しをやってくれる。OGも駆けつけてくれた。Bチームとしては、県内で一番強いBチームではなかろうか。Aチームは、案の定、Bチームから1セットも取れない。

夜には父母たちが激励会を催してくれた。日本の部活制度は父母達の協力なくして大きな成果をあげることはできない。父母達も父母同士の繋がりができて子供達の成長を情報を交換しあって見守っている。

学年順に一人一人壇上のマイクの前で大会に向けての決意表明がされた。2、3年生は全国出場を口に出して言うようになった。今の監督が就任して今年で7年目。チームも変わってきた。父母の出席率も高い。
(この日は2年生が創作した新応援歌も披露された。決戦の日に向けてムードは高まってきた)
料理はバイキングであったが、食欲旺盛な30名ほどの高校生の前ではあっという間に無くなってしまった。子供達の無邪気な顔を見ていていると、この子達を福岡県久留米市で開催されるインターハイに是非とも出場させたいという気持ちがフツフツと湧いてくる。ライバルも遠征に出かけて腕を磨いていることであろう。

決戦は来週の金曜から始まる。

2013年5月26日日曜日

Fri.May 24,2013 新潟県高校女子チームの強化指導-第1日目

 午前中にママさんチームの練習を終えて、急ぎ東京駅に向かった。新潟市内にある高校女子チームの指導のために新幹線に飛び乗った。東京駅から新潟駅まで2時間だ。車内で、今日の午後から明後日の日曜日までのコーチングメニューを考えた。

体育館に入り、まずやったことは目標の張り出し。つまり、今年のインターハイ開催地である久留米市の文字を大きな文字で目に見える化にして体育館の壁に掲示させた。次に練習の内容を白板を用いて、こちらも文字を使用して説明した。

練習は、県大会まで1週間を切ったので、“Wash Game”(ウオッシュ ゲーム)を中心にサーブとサーブレシーブを鍛えることとした。“Wash Game”とは、Aチーム(スタメン)とBチームとの対戦でBチームに有利な条件を設定して行うゲーム形式の練習である。Bチームはサーブを2回行える。9人制のサーブのルールである。1本目は失敗しても相手の得点にならないので、サーバーは思いっきり攻撃的なサーブを実行できる。このサーバーにはスタメンチームのピンチサーバーを指名した。勿論2本目も失敗すれば、相手にポイントが入る。かたや、AチームのサーバーはチャンスサーブをBチームにいれることを条件にする。Bチームが攻撃を展開しやすいようにするためである。このサーバーには50歳に入り体力低下中(?)の監督にお願いした。

Aチームが得点にするためには2回連続得点しなければならない。2回連続得点で1点となるポイントシステムである。2回目の得点がないと点数が入らない、流れてしまう、という意味で“Wash Game”と名付けられている。条件は他にもBチームはポジションを固定制にした。これでAチームとチーム力は互角以上となる。ジュースなしの5点先取で勝ちとした。

この“Wash Game”を行うことで、忍耐力、集中力が養われる。この日は更に条件を加えて、相手からのボールをダイレクトでコート内に落としたらマイナス1点とした。ブロック・ワンタッチ後のボールも同様とした。

練習を5:00に終えて、後援会の会長さんも交えて市内に夕食に出かけた。そのお店には、さすがに新潟の銘酒が揃えられていた。4銘柄を飲み比べながら新潟市の第一夜は更けていった。

2013年5月23日木曜日

Thu.May 23,2013 明日からの行動予定

明日は、午前中9:00から船橋市運動公園体育館にて幼稚園ママさんチームのコーチ。その後、着替えて東京駅に移動して新幹線で新潟市内の高校の女子バレー部でコーチング。

高校のコーチングは日曜日まで行う。一週間後がインターハイ県予選会で、子供たちも全国大会初出場を目指して私の指導を待っているようだ。監督は私と一緒に酒を飲むのを楽しみにしているみたいだが・・・。

従って、明日と明後日の夜は新潟で迎えることになる。新潟といえば酒処だ。お酒をたらふく飲める?・・・確かに、それもあるが、今年まだ笹巻(ささまき)を食べていないので、それを探して食べたい。特に三角笹巻(ちまきの一種)は私の故郷とのものと同じ味、同じ形なので、何としても探し当てたい。

本日は、短文だ。たまにはこういうのも良いであろう。

2013年5月22日水曜日

Wed.May 22,2013 全日本男子バレーボールチームメンバー 記者会見 

昨日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターにて全日本男子チームメンバーが集まり記者会見が開かれた。その記事は日刊紙の隅のほうに載せられていた。先のロンドンオリンピックに出場できなかった男子バレーは、特別な場合を除き、残念ながら記事のみの掲載で写真は載せない。主要新聞各社は、そのような取り扱いをしている、と以前ある記者から聞いたことがある。


ともあれ、新生全日本がお披露目した。サトウ新監督の「スマート(頭脳)バレー」が、どこまで浸透できるか、リオデジャネイロ・オリンピックの予選が行われる2年半後に成果を期待しよう。スキルでは、具体的にはブロック力アップであろう。そのためにはサーブで相手の攻撃枚数をいかに減らすことができるかである。つまり戦術的・攻撃的なサーブを集中力を持ってピンポイントで実行することが最重要スキルと私は考える。

戦術力、集中力は「脳」の働きによる。一朝一夕にできることではない。2年はかかると思う。その間、チームの成績は伸び悩むことになるかもしれないが、今は次の飛躍のためにバネの力をため込む時期だ。いずれにしろ、小柄な日本人が世界のトップ10と対等に戦うためには専門的な体力養成が必要だ。あと10cmのジャンプ力と1秒の滞空力を獲得できれば対等に戦えると私は考えている。滞空力が増せば、瞬間視力が増し、相手のブロックを見てコースを打ち分けることができる。指を狙ってのワンタッチなど簡単にできてしまう。

心・技・体の「体」の強化が「スマートバレー」の基礎であると私は信じている。例えば、集中力を鍛えるには筋トレをマシーンではなく通常の器具で行うことで効果を上げることができる。筋トレの副産物としてであるが、通常の器具で行う場合、集中して行わないと大怪我のもとになるから集中せざるを得なくなる。勿論、集中力だけでなく、日本人の持つ俊敏性や巧緻性、そして忍耐力は更に伸ばしていきたい。

以下に新聞各紙には載らなかったメンバーを載せておく。

<記者会見参加メンバー18名>

*1  鈴木 悠二   86/06/07  静岡県  189/80  WS  東レ
*2  塚崎 祐平   86/07/11  北海道  192/74  WS  JT
*3  永野 健     85/07/11  長崎県  176/69   L   パナソニック

*4  近藤 茂     82/11/23  静岡県  186/85   S   東レ
*5  今村 駿     87/07/20  千葉県  181/70   S   堺
*6  鈴木 寛史   83/03/31  神奈川  200/95  MB  サントリー

*7  栗山 雅史   88/07/14  佐賀県  189/85  WS  サントリー
*8  横田 一義   86/05/01  滋賀県  194/85  MB  堺

11  松本 慶彦   81/01/07  長野県  193/80  MB  堺
12  山村 宏太   80/10/20  東京都  205/95  MB  サントリー (C)

13  高橋 賢     88/12/22  東京都  180/73   L   サントリー
14  福澤 達哉   86/07/01  京都府  189/86  WS  パナソニック
15  八子 大輔   88/10/07  埼玉県  194/89  WS  JT

16  石島 雄介   84/01/09  埼玉県  197/102 WS  堺
17  越川 優     84/06/30  石川県  189/87  WS  サントリー
18  米山 裕太   84/08/29  埼玉県  185/85  WS  東レ

19  千々木 駿介 89/09/06  岡山県  193/83  WS  堺
20  松岡 祐太   89/11/06  福井県  192/72  WS  堺


<欠席メンバー4名>
*9  富松 崇彰   84/07/20  宮城県  191/84  MB  東レ
10  手塚 大     88/11/18  山形県  191/90  WS  FC東京
21  出耒田 敬   91/08/13  北海道  199/88  WS  筑波大学4年
22  前田 一誠   91/09/22  長崎県  181/71   S   筑波大学4年

<スタッフ>
監督: ゲーリー・サトウ
コーチ: デービッド・ハント
コーチ: 大竹 秀之
トレーナー: 大石 博暁
トレーナー: 和田 規克
トレーナー: 矢野 博也
管理栄養士: 石川 三知
管理栄養士: 阿部 菜奈子
アナリスト: 上原 伸之介
サポートスタッフ: 渡邉 圭太郎

<スケジュール>
05/20~05/29  第1回国内合宿(味の素トレセン)
06/01~06/02  ワールドリーグ第1週(韓国・華城)
06/08~06/09  ワールドリーグ第2週(オランダ・アーペルドールン)
06/15~06/16  ワールドリーグ第3週(日本・小牧)
第2回国内合宿(味の素トレセン)
06/29~06/30  ワールドリーグ第5週(ポルトガル・ギマランイス)
07/06~07/07  ワールドリーグ第6週(日本・大阪)

以上

2013年5月21日火曜日

Tue.May 21,2013 船橋市ママさんバレー教室 ‐ 第3回

本日のテーマは、スパイク、パス、ブロック。

先週は、スパイクの基本(腕のスイング、ジャンプ)を行ったので、本日は助走をつけてジャンプしてボールを打つ、スパイクの総合練習を行った。

助走(アプローチ)をつけてジャンプすることで、より高い位置からスパイクを実行できる。理想は、相手ブロッカーの上からスパイクを行うことだ。この場合、難しいのは、助走のパワーをいかにして上方にジャンプするパワーと結合させるかだ。

そのためには腕のスイング、足のジャンプステップ、膝の屈曲と伸展をうまく同調させることが肝心である。

まず、コーディネーショントレーニングで「立ち幅跳び」を行う。最近の子供達は、この立ち幅跳びの能力が劣っているという。筋力だけでなく腕を振ってその力を利用して前方に両足で跳躍する能力が年々劣ってきている。お母さんたちが、まず良いお手本を子供たちに見せてあげてほしい。

立ち幅跳びの動作は、スパイク時の踏み切りからジャンプへの連結動作を習得するのに役に立つ。
①リラックスして両腕を前方に軽く振る(レディスイング:準備のためのスイング)
②両腕が床方向に戻る力(反動力)を利用して、そのまま両腕を後方に振りあげる。
  いわゆる、バックスイング。
  この時、両肩の力を脱力して、両手の平を天井に向かせると、よりよく両腕が上方に上がる。
  膝もこの両腕のバックスイングに合わせて屈曲させる。
③ここから両腕を下方そして前方に振り上げる(ダウンスイングとフォワードスイング)と同時に屈
  曲させていた両膝を伸展させて、身体を前方に空中移動させる。

本日は、この「立ち幅跳び」をエンドライン側からネット際に数回跳んでいただいた。中学生ぐらいになり体力がつくと、これを連続でできるようになる。お母さんたちは1回、1回フォームを確認してやっていただければよい。

前方に跳ねているだけでは、ベレーボールの場合、タッチネットという反則をしてしまう。助走の水平パワーを上方ジャンプに引き上げるには両腕を上方にスイングアップすることも重要だが、筋力も必要だ。この場合の上方にジャンプする筋力は、下肢の大臀筋とハムストリングス(腿の裏側の筋肉)。臀筋やハムは股関節を伸ばす働きをしている。良くジャンプしている選手のお尻をご覧ください。プリッとヒップアップしている。ヒップアップしたい人はお尻の筋肉を意識してジャンプしなさい、ということ。

そこで、大臀筋(だいでんきん:お尻の筋肉)とハムを鍛えるために、後方への「立ち幅跳び」をすると効果絶大!お母さんたちにも数回やっていただいた。さすがに、すぐにはできなかった。それもそうだ。日常動作に、こんな動きはない。お1人が「アタタタ・タ」と顔をしかめてその場に立ちつくした。軽い筋けいれんを起こしたみたいだ。

しかし、最低一日5回~10回ほどは、これをやってほしい。腕のスイングで体を上方に引き上げ、大臀筋とハムで体の前方への流れを防ぎながら高くジャンプできるようになる。


本日は、このあと元全日本の真理ちゃんによるパスの基本を、Q&A形式も交えて行った。真理ちゃんは、今日もスリムな体で軽やかに見本をこなしていく。

そうそう、先週の回からコーチが増えた。市内の丸山小学校を拠点に活動している丸山VCボーイズチームの監督である築山(つきやま)さんが加わった。元JALに勤務、ジャンボ飛行機のパイロットをされていた方だ。丸山VCは県内トップのチームで全国大会は7回、関東大会にも13回出場している。但し、チームの操縦はジャンボ旅客機より難しいようだ。確かに機械は人間の指示が正しければちゃんと言うことを聞いてくれるが、人間は時にはヘソが曲がるから操縦は簡単ではない。

我が家では、操縦桿を握っているのは家内だ。大いにへそが曲がっている私(私自身はこれを私の個性と考えているのだが・・・)の操縦は一筋縄ではいかないみたいだ。最近、操縦桿が3つになって家内、娘2人の3人で私の操縦体制に入った。・・・おっと脱線・・・じゃなく飛行路を外れてしまった。

いずれにしろ・・・これで、名コーチが2人となり、私も楽チンができる・・・。

2013年5月20日月曜日

Mon.May 20,2013 春季関東大学男子バレーボールリーグ戦 最終結果は?

昨年までは、関東大学男子バレーリーグ戦を必ず観戦に行ったものだ。今年は講習会とも重なって一度も行けなかった。朝刊を見たら日本体育大学が優勝していた。昨年の秋季に続く優勝だ。

1981年ミスターバレーボールこと森田淳悟さんが勤務先の日本鋼管(現在のJFEエンジリアニング)を退社し、母校の日本体育大学に教員で戻った。私もその時に森田先生の後ろに付き添って日本体育大学に営業活動に入った。1979年にミズノに入社した私は、バレーボールシューズをバッグに詰めて、東日本の強豪校を営業活動で訪問しまくっていた。そして気づいた。全国の高校バレーのトップチームの監督さんは日本体育大学OBがいかに多いか知った。

秋田県立大舘工業高校は、その当時の東北でも青森県立弘前工業高校、宮城の東北高校と並び全国の強豪校の一つであった。監督の小山先生は日体大OBであった。ミズノと取引する条件を提示してくれた。

「私の母校の大学のオヤジ、つまり監督の中田先生があんたのところのズック(シューズのこと)を履いたら、うちも履いてあげるよ」

会社に戻って、そのことを上司に話すと「あ、それは無理だ。あの伝統ある大学がおいそれとミズノと取引してくれるわけがない。だいたい、ウチには卒業生も社員にいないし、コネもない」。

そんな時に、東洋高校に特別コーチに見えていたのが日本鋼管を退社したばかりの森田淳悟さんであった。東洋高校の監督の山口喜正先生(故人)の2つ先輩(日大鶴ヶ丘高校と日体大)が森田先生という関係であった。東洋はその前年から全国で2番目にミズノ製のシューズを履いて全国大会に出場していた。さっそく、山口監督から森田先生を紹介していただき、森田先生の後ろ姿に隠れるようにして、日体大のオヤジこと中田茂監督に面会に伺った。怖そうな印象を持っていたが、先生はニコニコされて迎えてくれた。

半年後、日本体育大がミズノ製品(ウエア、シューズ、ほか全て)に切り替えた。バレーボール・ビジネス界ではニュースになった。それ以降、私はライバル社の社員からは嫌われる存在となった。挨拶もしてくれなかったことには今でも憤りを感じている。ただし、こちらからはいつも挨拶をしていた。

スポーツ市場の本当のライバルは国内のメーカーではなく、海外のアディダス、プーマ、新興のナイキとかのビッグカンパニイではないか。我々日本のメーカーは競争しながらも日本バレーボール協会を協力して支援することが大事なことではないか、と私は当時考えていた。

本論に戻ろう。
日本体育大が今年度春季リーグに優勝したことであった。そのことで1981年当時を思い出したのであった。1982年の春季リーグ戦から日本体育大学のベンチには、部長の中田茂教授、監督の進藤満志夫助教授、コーチ森田淳悟先生の三人が座った。ライバル校にとっては恐るべきコーチ陣であったと思う。

そして、今年の日本体育大学の優勝であるが、勝因は部長の森田教授と山本監督の手腕にある。
山本監督の練習は、ほとんど守備中心で日本の大学で一番ハードな練習を行っている。選手の中には、もっとスパイク練習をさせて欲しいと訴えてくる上級生も多い。しかし、監督は手を抜かない。理由は、高校時代に活躍したスーパースター選手がほとんどいないから、しようがないから練習量と基本の守備を重視した練習内容で勝負せざるを得ないからだ。

似たようなチームカラーにパナソニック男子を挙げることができる。監督の南部さんは基本重視で守りから攻撃の展開に重点を置いて練習している。

楽して勝てる試合はない。日体大のエースの身長は180cmだ。Vリーグの女子の選手であっても180cmはざらにいる。

下に最終順位を載せておく。

【最終順位/第11日】
10-1  30/13  日本体育大学(東京)
9-2  29/11  専修大学(東京)
8-3  27/13  早稲田大学(東京)
6-5  25/17  順天堂大学(千葉)
6-5  24/17  中央大学(東京)
6-5  19/17  明治大学(東京)
6-5  20/18  筑波大学(茨城)
6-5  22/20  東海大学(神奈川)
6-5  20/19  慶應義塾大学(東京)
2-9  07/27  東京学芸大学(東京)
1-10  10/31  法政大学(東京)
0-11  03/33  国士舘大学(東京)

【個人賞】
最優秀選手賞: 渡辺 大地 (日本体育大学#1)
敢闘選手賞: 長友 優磨 (専修大学#1)
ベストスコアラー賞: 池田 政之 (東海大学#3)
スパイク賞: 高橋 拓也 (専修大学#13)
ブロック賞: 廣瀬 優希 (順天堂大学#12)
サーブ賞: 七里 幸洋 (早稲田大学#3)
レシーブ賞: 専田 和也 (早稲田大学#9)
セッター賞: 山本 湧 (専修大学#8)
サーブレシーブ賞: 大塚 陸 (明治大学#1)
リベロ賞: 山本 智大 (日本体育大学#34)
新人賞: 峯村 雄大 (日本体育大学#31)
会長特別賞: 山口 頌平 (早稲田大学#19)
優勝監督賞: 山本 健之 (日本体育大学)
Best of support賞: 東海大学

Sun.May19,2013 ソフトバレーボール・リーダー養成講習会 in 鶴岡‐第2日目

本日は実技のみの講習。カリキュラムの内容は多彩で豊富だ。本来は6日間ほど必要な充実した内容である。それを1/3ほどに短縮し、重要事項を中心に解説、指導していく。山形県連盟の役員でマスターリーダーという一般リーダーの上位資格を持っている方たちも講師となり実技講習会を進めていく。

質問が多いのは、どこの会場でもそうであるが、ルールについてである。日本ソフトバレーボール連盟としては、ホームページにも毎年改訂した「Q&A集」を掲載して愛好者の方々のよくある質問にお答えしている。きょうは日本連盟の審判長の私が来たので、日頃疑問に感じている質問をしようと待ち構えていたようだ。

今回は、3年ぶりに県連盟の理事長をはじめ鶴岡市、酒田市連盟の役員の方々とお会いし、県ソフトバレーボールの将来のことを随分と話し合った。思い起こせばこの15年間で5回の講習会に私が講師で招聘されている。山形県連盟の役員皆様の同郷の私に対しての期待を感じるとともに私に課せられた使命感も改めて抱いた次第である。

2日間を通じて感じたことは、54名の受講者の方々が、とても真面目で規律正しい、ということである。私のつまらないお話や時折出るおやじギャグにも不快感を表さず、真剣に付き合っていただいた。改めて、故郷の人はいいなあ・・・と思った。

故郷の山はありがたき哉。故郷の人はありがたき哉。

Sat.May 18,2013 ソフトバレーボール・リーダー養成講習会 in 鶴岡‐第1日目

本日から明日までの2日間(10時間)の講習会講師で山形県鶴岡市にANAの飛行便で向かった。飛行時間は、羽田から45分ほどで庄内空港に着くのだが、昼からの講義に間に合わせるためには、第1便6:50発のフライトに乗る必要がある。そのためには、船橋の自宅を5:30にでなければならない。夜型の私に、早起きは苦手だ。

庄内空港は、鶴岡市と酒田市の中間点の日本海岸近くにある。空港の到着出口を出ると、山形県ソフトバレーボール連盟副会長のサンコウさんが出迎えてくれた。サンコウさん。本名は佐藤三幸(みつゆき)さんであるが、皆さん親しみを込めてサンコウさんとしか呼ばない。苗字の「佐藤さん」と呼べば、複数の人から返事が返ってくる土地柄でもある。この辺りの地は、本当に佐藤、斎藤の姓が多い。

サンコウさんが「まずは、朝ごはん。腹ごしらえだぁ!」と酒田市の方角に車で連れて行ってくれた。場所は、最近できたという海鮮レストラン。磯釣りと野鳥の数日本一で有名な離島の飛島(とびしま)に行く船の桟橋内にある。実は、私は高校生まで酒田市に住んでいた。当時は、こんな立派なレストランはなく、桟橋も船に乗る土地の人達が数名いるだけの寂しい桟橋であった。現在、飛島は過疎化がさらに進んで、島の小学校には児童が3人だけになってしまった。

この窮状を見かねて、サンコウさんは2年前に市の観光課に提案して県内外からソフトバレー愛好者を呼ぶ「飛島ソフトバレー交流大会」を開催した。第2回開催は未定であるが、サンコウさんの実行力は見事である。10回の会議より、まず実行力である。初めてやることは、やりながら修正していけばよい。まず、目の前の障壁に恐れおののく前に飛び越えようとする意思の力が必要だ。サンコウさんは、例え失敗しても、「私の失敗事例をサンコウにしていただければ幸いです」とポジティブだ。ノーベル賞学者の山中先生も「研究とは、99回失敗して1回成功するようなものです」と言われている。

腹ごしらえを終えても、時間はまだ9:30。サンコウさん、次に向かったのは、鶴岡市にある市立加茂水族館。愛嬌たっぷりのアザラシも可愛いが、ここの目玉は何といっても「クラゲ」。入場者はここ数年前から急増している。来年には新館ができるという。ゆらゆら揺れながら水の中で漂っている大小のクラゲを見ていると、いっとき浮世のことを忘れる。

11:30に会場の朝暘武道館に到着。連盟役員と昼食をとりながらスケジュールの確認。13:00から講義に入った。受講者は開催地鶴岡市を中心に酒田市、山形市、隣県の新潟県から41名。同時に研修会も開催し、こちらの受講者は13名。計54名。
(来賓には、鶴岡市教育委員会教育長の難波様、鶴岡市バレーボール協会会長の鷲田先生が足を運んでくださった。私が講義の中で地元出身の作家の井上ひさし氏のことを述べると鷲田先生は満足げに頷いていらした)


2013年5月17日金曜日

Fri.May17,2013 西東京市ママさんチームへの定期コーチ始まる

西東京市は多摩地区にある21世紀の日本で一番最初の2001年にできた合併市である。合併したのは保谷市と田無市で、人口は約20 万人となった。

実は、先々週から隔週木曜日に地元のママさんチームのコーチを引き受けている。このチームの特徴は、ベテランが多いこと。昨日は、50歳から60歳台のメンバーの2/3が集まった。何と、26名いる。

ママさんバレーを指導していて、いつも思うことであるが、体力が低下してきている分、基本の基をしっかりと指導することが大事なことと肝に銘じている。レベルが向上すると、ややもすると基本がおろそかになって応用練習が多くなり、気が付くとゲーム練習ばかりやっている。指導者の役割の1つは、時には基本の基に戻って練習することだ。そのことで応用は更に深まり、バレーが楽しくなってくる。そして、楽しいバレーをベテラン選手が子供たちに真面目に伝えることで、伝えた選手がさらに上達する。

昨年亡くなった作家の井上ひさしの言葉を思い出す。

『むずかしいことをやさしく、やさしいことふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに書くこと』



Fri.May 17,2013 Coaching tips #18 Jump up in the air to throw a small ball over the net

スパイクの指導で難しいパートは、助走のスピードを活かして高くジャンプすること、ジャンプするタイミングをつかむこと、そして、空中で腰を捻って腕を鞭のようにスイングすること。

本日は、3番目のパートを考えてみよう。この感覚を身に付ける良いコーデネーション・トレーニングを紹介しよう。

利き手に片手で握れる位の大きさのボールを保持する。本日は我が家のミッキー君にモデルをお願いする。ボールを利き手に持ったまま、アプローチ、テイクオフジャンプ、そして空中でのテイクバックからヒッティングのイメージでボールをネットを越して相手コートの床に投げつける。
(利き腕と反対の腕の位置も決まっているね!左腕を左胸に引くことが右腕の前方へのスイングを助ける。これは「作用・反作用の法則」の活用でもある)

このトレーニングは、トスボールにタイミングを合わせてジャンプするという要素が省かれているので意外と簡単にできる。ボールは、最初はスポンジ状の柔らかく仲間にぶつかっても痛くないものから次第に軟式テニスボール、硬式テニスボールと硬めのボールに変えていくと床からの弾みも大きくなり楽しくなる。

大きくバウンドさせるには、肘を高くしてスイングする必要があるので、肘が肩より下に落ちてボールの下を打ってしまいがちな選手の矯正にもなる。お試しあれ。

2013年5月15日水曜日

Thu.May 16,2013 新生全日本女子の船出は

5月13日に3年後のリオデジャネイロ・オリンピックを目指す新生全日本女子チームのメンバーが発表された。まずは候補選手44名の中から選ばれた陣容を見てみると、休養の意味で外しているロンドン・オリンピックメンバー5名はここに名前はない。

真鍋監督は、若手の育成とテストをしようとしているのかも知れない。課題はセッターであろう。記者会見の席で、監督は「金メダルをとります」と発言した。目標としては、確かにそれで良いのだが、私見であるが、現実的には何色でもよいから連続メダル獲得が良い、と考えている。世界のバレーボールのレベルは、日本が考えている以上にこの半年間でもアップしている。

小心者の私の考えていることが杞憂に終わればよいのだが、アジア予選を抜け出すだけでも一苦労だ。アジアのライバルは、中国、韓国だけではない。タイもいる。更には経済成長著しい国々が虎視眈々と狙っている。有望な他国の選手を国籍を変えさせてでも強化しようとする国々がある。

日本のバレーボールはセッターが軸だ。他国の特に欧米のセッターが真似できない緻密なトスワークが身上だ。セッターを育成しない限り、日本の戦術は組み立てられない。できれば170cm台のセッターが望ましい。

下に21日から遠征に行くメンバーを紹介する。遠征での健闘と病気や怪我のないようにされての帰国を祈る。

全日本女子バレーボールチームヨーロッパ遠征

2013年05月21日(火)~06月15日(土)スイス・イタリア・オランダ

<遠征メンバー16名>

*1  長岡 望悠   91/07/25  大分県  179/63  WS  久光製薬
*2  平井 香菜子 84/04/15  三重県  183/69  MB  久光製薬 (C)
*3  今村 優香   93/09/02  東京都  175/70  WS  青山学院大学2年

*4  島村 春世   92/03/04  神奈川  182/79  MB  NEC
*6  吉田 真未   86/06/05  福岡県  158/57   L   パイオニア

*7  近江 あかり  89/11/10  京都府  171/66  WS  NEC
*8  座安 琴希   90/01/11  沖縄県  159/55   L   久光製薬
*9  中村 亜友美  90/08/29  福岡県  176/70  WS  JT

10  岩坂 名奈   90/07/03  福岡県  187/72  MB  久光製薬
12  石井 里沙   90/05/19  山梨県  179/66  WS  デンソー

13  松浦 寛子   90/07/15  熊本県  180/76   S    アゼリョル(AZE)
15  藤田 夏未   91/08/05  宮城県  166/50   S    トヨタ車体

16  石井 優希   91/05/08  岡山県  180/68  WS  久光製薬
18  高橋 沙織   92/12/09  岩手県  177/68  WS  日立

19  大竹 里歩   93/12/23  神奈川  183/65  MB  デンソー
20  古賀 紗理那 96/05/21  熊本県  180/68  WS  熊本信愛女学院高校2年

※森谷史佳選手(パイオニア)が怪我のため、平井香菜子選手(久光製薬)に変更。


<スタッフ>
監督: 眞鍋 政義
コーチ(戦術・戦略): 川北 元
コーチ(ブロック): 大久保 茂和
コーチ(ディフェンス): 斎藤 健次
トレーナー: 若宮 啓司
トレーナー: 甲谷 洋祐
トレーナー: 武政 あや
マネージャー: 宮崎 さとみ
アナリスト(情報戦略): 渡辺 啓太
アナリスト(情報戦略): 新村 薫
管理栄養士: 大前 恵


<スケジュール>
05/12~05/20  第1回国内合宿(味の素トレセン)
05/21~05/25  スイス合宿
05/26~06/02  モントルーバレーマスターズ(スイス・モントルー)
06/03~06/09  イタリア4カ国対抗戦(イタリア・アラッシオ)
06/10~06/15  オランダ親善試合(オランダ・アーネム)

Wed.May 15,2013 30年前の女子高生と再会

本日は、船橋市ママさんバレー春季大会。日頃指導している幼稚園ママさんチームも出場しているので、出かけた。船橋市では県大会にも出場する1部と市内だけの大会に出場する2部がある。チーム数は合計で60チームほど。
(私の指導している幼稚園ママさんチームのメンバーは優しい性格のママさんが多い。内に秘めた闘争心をいかにしてゲーム時に出してもらうかが私のテーマだ。秘めたままで終わらせたくはない)

会場には、先週から始まった、私が講師を務める船橋市教育委員会主催のママさんバレー教室の受講者も大勢出場していた。その中で、私の旧姓を呼ぶママさんが2人いた。

「阿部さん...ですよね!? 私を覚えていますか? 」
「おお...都立江東商業高校バレー部の...美人キャプテン金井か?」
名前はすぐ出てこないが高校生時代の面影は変わらない。
「恩師の高橋末光先生が三年前に亡くなったことをご存知でしたか?」
「知っている。最期のお別れにも行った。」
「バスケット部の顧問の中村先生は、その後に校長になったんですが、病気でお亡くなりになりました」
「そう...あの丸顔で穏やかな先生がね...確か、私より年下のはずだなあ...残念だね...」
 
(中央が、すえみつ先生。会場は駒沢屋内体育館。都立高等商業女子バレー部員は、補助役員として高校男子大会のお手伝いをしていた。私はカメラマンなのでこの写真にはいない。私は当時から今と変わらない老け顔なので、30年後の今でも、誰でも、私を見つけることができる)
高橋末光先生という方は、当時、東京都高等学校体育連盟バレーボール専門部男子部長とという要職に付かれていて、都内高校男子バレー部300チーム程を統括されていた。私のどこが気に入ったのか、随分と可愛がってくださった。全国大会の予選が終わると、お前も来い!と言われて、反省会と称して会場近くの居酒屋にしばしば役員と一緒に同行させて頂いた。先生の教え子の一人が大塚慶二郎先生で、現在の東京都バレーボール協会の専務理事である。

先生は、当時50歳代であった。男子が少なくなった商業学校で女子バレー部の顧問をされていた。体育科教官室は体育館の外れにあり、一般の教員室と離れたところにあった。体育科の先生たちは先生のことを「すえみつ」先生と呼び、主任のすえみつ先生を中心に仲も良かった。最寄りの駅はJR亀戸で、先生方と駅の近くの餃子屋さんでよく談笑した。先生は気分が良くなると出身の熊本県の童謡を歌われた。国際審判を目指していたが果たせなかった先生は、ルールには厳しかった。約束事を破った生徒には顔を真っ赤にして子供たちを叱っていた。

3年前に東洋高校が春高バレーで初優勝できたのも、陰には、すえみつ先生の支援が当時からあった。時には東洋高校の男子バレー部員と江東商業の女子部員がお付き合いをしていたり、すえみつ先生も女の子を預かっている教員であったので、それなりに気苦労もあったことであろう。

散々お世話になった私であるが、すえみつ先生にまともな恩返しもできないまま、先生は旅立たれてしまった。先生の教え子たちに恩をお返しすることで許してもらうしかない...。

2013年5月14日火曜日

Tue.May 14,2013  船橋市ママさんバレーボール教室‐第2回

本日のテーマは、「アタック」。

アタックを2つに分類した。一つは「Pass Attack」、もう一つは「Spike」。アタックとは広義で「攻撃」のことを意味する。パスアタックは、オーバーハンド・パスでも、アンダーハンド・パスでも攻撃的に相手コートに返すということ。スパイクはジャンプしてできるだけ高いところから片手で相手コートに強打で攻撃するということ。

まずは、自コートのハーフあたりから相手コートの深いところ、エンドライン際に返す練習から始めた。相手チームのエース・スパイカーがフォワード・レフトにいるのであれば、良いトスを上げさせないために、相手コートのバックライトにアンダーハンドで低い放物線で返す(その逆も)練習を行った。つまり、ラストボールを攻撃的に返すことである。

次は、余裕のあるラストボールの返し方で、相手コート中央をターゲットに天井に届くぐらいの高い高いボールをアンダーハンドで返す練習。レシーブする方はこんなボール、嫌ですね。相手チームの嫌がることを攻撃で行うことが勝利を得るためのゲーム戦術。しかし、船橋市の素直なママさんたち、普段はこんな練習やったことがないらしく、初めはなかなかボールを高くあげられない。

次はバックプレーヤーの背面でのラストボール、悪いトスに対してのジャンプしないで片手で打つDown Spike、ヤクルトジャンプで打つスパイク、空中でネットより高いところでボールをキャッチ、
両手でのスパイク、ジャンピングステップの理解・・・と進んでいった。最後に総仕上げで、4対4を
行った。

来週は、アプローチ(助走)とジャンプのための腕のスイングの協調性を重点に練習する。
パートとしては、

アプローチ(助走)
ジャンプするタイミング
空中で腰を捻りながら腕を鞭のようにスイング
ネットより高いところでのボールヒット
両足での安全なランディング(着地)

以上のことを来週行う。

Sun.May 12,2013. 関東高等学校女子Volleyball大会 千葉県予選会

久しぶりに高校生の公式試合を見て来た。会場は千葉市役所の近くにある千葉市ポートアリーナ。我が家から会場までは、電車で30分のところにある。バレーコートがメーンで3面、サブで1面取れる。会場に行く主目的は、県高体連バレー専門部長にお会いして、県バレーボール協会指導普及委員会への協力要請のため訳である。

(僅差で準優勝の県立柏井はスタメンになんと、入学してきたばかりの1年生2人を投入した。2人とも身長176cmでツボにはまった時の破壊力は新入生とは思えない。敬愛学園は、サーブでこの二人を動かしながらレシーブさせて攻撃力を削減させた戦術が功を奏した。6月のインターハイ予選では、どうなるか?次はリーグ戦になるので、各指導者のリーグ戦対策にかかっている。
 
先月の県協会理事会で、従来の指導・強化・普及委員会を「強化」と「指導普及」の2つの委員会に分割して、より活性化することが決まった。今まで指導普及に専念して来た委員は、私を含めてクラブ連盟、ママさん連盟から推薦いただいた4名。小中高の強い連携を図るためには、小学生連盟、中体連、高体連から指導普及委員を推薦していただく必要がある。それで、本日の高体連の試合に足を運んだ訳である。

要請の話はスムーズに進んだ。残りの時間は、決勝戦まで観戦して行くことにした。

(女子結果)
決勝戦は、敬愛学園が2-0で昨年のインター杯、国体、春高バレーで全て3位という成績をあげた県立柏井を退けて8年ぶり3回目の優勝を飾った。3位は県立柏、4位は市立船橋という、ここ6年ほど同じチームである。
(男子結果)
気になったのは、ベスト8のチームが上位4チームと力の開きがあるということだ。単純なミスが多い。自コート内でボールがスパイクまで繋がらない。選手の質は決してベスト4のチームに劣っていない。指導陣のなお一層の奮起を願いたい。そして、ベスト4の一角が毎回入れ替わる展開があって千葉県のレベルが上がって行くと考えている。

2013年5月11日土曜日

Fri.May 10,2013 保育園児、幼稚園児とバレーボール

千葉県内の、ある市バレーボール協会の役員さんからメールが入った。市協会としてバレーボールの普及のために保育園児や幼稚園児対象に取り組みたい。ついては、私の意見を参考のため聞きたいということだ。

私は、昨年から幼稚園ママさんチームを週2回指導している。幼稚園が春休みなどの時になると、園児がママと一緒に練習会場にやってくる。ママさんが16名(二人が出産を控えて休部中)だから、会場には親子で40名ほどが集まってくる。ストレッチなどは一緒にやるが、練習中は壁際で電子ゲームなどやっておとなしくしている。
(スポーツがバーチャルのゲームに負けている。自分の身体を使って仲間と一緒に脳も汗をかく楽しさを子供たちに伝える義務が我々大人にはある。遊びの楽しさを教えてあげよう)
この子ども達にもボール遊びを教えてあげたいな。そして、小学生になったら、低学年までは「ボール遊びの部」に入って、そこからバレーボールや他の球技に進めるようなシステムがあってもいいのじゃないのかな、と丁度私も考えていたところであった。

その役員さんと本日の5時に西船橋駅で待ち合わせ、近くのコーヒー店に入った。話を始めて、驚いたことに、彼は私の田舎の酒田市の出身であった。これで、一気にお互いの距離感が縮まった。
話を伺って、彼の真剣さが理解できた。日本バレーボール協会も昨年度から人口拡大策ということでJVA GOLD PLANという名称のプロジェクトチームを立ち上げた。千葉県協会の指導普及委員会もジュニア層の人口拡大は事業計画の中に盛り込んでいる。早速、行動開始となった。
(日本バレー協会もサッカー協会に刺激を受けたのであろう。私の考える保育園児や幼稚園児へのバレーボールは、親子でのボール遊びから入るべきと考えている)
話を終えて店を出ると2時間が過ぎていた。バレーボールに真剣に取り組んでいる人とお話しすることは刺激的である。私の今までの経験を活かして支援できるとは幸せなことである。

2013年5月10日金曜日

Thu.May 9,2013 私のブログの訪問者はどこの国から?

私は、ブログをスマホから打って作成している。何故か?自宅のパソコンで作成すると腰が落ち着くのか、長文になってしまうからだ。但し、スマホの場合はローマ字で打っているせいか、打ち誤りが多い。長文にはならないが、打ち直しで時間を取られる。バッテリーの消耗も激しい。

スマホのブログのページには、どの国からこのブログを読みにきたのか履歴が分かるコーナーがある。この1週間の統計を見てみた。日本は当然多い。海外では、ロシア、アメリカ合衆国、フランス、の順位は年間順位でも変わらない。ロシアのどんな人が読んでいるのであろうか?日本語で書いているので、在留邦人であろうか?それとも翻訳機能を使って読んでいるのか?いずれにしろ気になる国ではある。

ロシアには旧ソ連時代に行ったことがある。私は日本人には珍しく、1980年のモスクワオリンピックに実は参加したという貴重な経験がある。参加したといっても選手団の一員としてではない。日本はアメリカとともに不参加であった。当時、1979年にソ連がアフガニスタンに侵攻した。1980年1月にアメリカのカーター大統領がこれに反発しモスクワオリンピック大会をボイコットし、西側諸国や同盟国の日本にも同調を求めた。政治がオリンピックに介入した一例である。古くはナチス・ヒットラーが開催した1933年のベルリンオリンピックは国家の宣伝の道具にされた。
(選手村にも入れた。私の両脇にいるのは金メダルソ連チームの人気選手2人。私の左側の腕を組んでいる2枚目はバレーボール界のアラン・ドロンことウラディーミル・ドロホフ。松平全日本男子監督がTV解説で「アラン・ドロホフ」と名づけたことで、彼は日本で一気に人気者となった。それにしても、この当時の私の頭髪はふさふさしているなぁ・・・そうだ・・・ソ連の床屋さんに行くのが不安であったことを30数年たって思い出した・・・)
 
勤務先のミズノが大会協力社であった関係で、フランス語ができる入社2年目の私に出張命令が下され、数名の社員とともにモスクワに3週間旅立った。現地では、日本人とほとんど会うことはなかった。視察に見えていた柔道の山下さん、水球の清原先生のお顔を選手村でお見かけした程度である。ソ連バレー協会の重鎮とも親しくしていただいて、バレーボール会場はフリーパスで入れた。女子体操会場にもすんなりと入れて体操界の妖精と言われたコマネチ選手の演技も見ることができた。

2013年5月9日木曜日

Wed.May 8,2013 Coaching tips #17 The training of the iliopsoas muscle by hip walking

スパイクは、空中でボールをhit(打つ)するskill(スキル:技能)である。上手なスパイカーを見ているとarm swing(腕のスイング)が速い。更に良く観察すると、腰が良く回転している。腰の回転に上体が従い、肩が従い、最後に腕が鞭のようにしなって、とどめは手首のスナップである。

ポイントは腰である。右利きの私も真似してジャンプしてから腰を左側に 回しながらスパイクを打ってみた。何かスムーズにいっている。テイクバック(ジャンプして右腕を頭の後方に引く動作)の時に右肘を肩より高くして、ボールをhitするために腰を左に回すことを意識して腕を鞭のようにしてswingした。実に上手くいった。

力を入れて腕でswingするのではなく、腰のひねりで腕をswingする。これだと、トスボールがネットより多少離れていてもボールインの確率が高い。結構、強く打てる。Jump spike serveもこの要領であればミスが少なくなりそうだ。腕でhitしようとするから、腕に余分な力が入りswing speed が落ちるのだ。

そのための筋トレが、きょう紹介する”Hip Walking” (腰歩き)。これでinner muscle(インナーマッスル)の腸腰筋( iliopsoas muscle )を鍛える。腸腰筋は体表からは見えない筋肉で大腰筋(だいようきん)、腸骨筋(ちょうこつきん)、小腰筋(しょうようきん)からなる。なお、小腰筋は人によってはない人もいるようだ。
腸腰筋は腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉群の総称で、主に股関節を屈曲させる働きをする。1990年代から陸上の短距離走者の間で注目されるようになった。先週100mに国内2番目の記録10秒1を出した高校生が話題になった。日本記録保持者は10秒00の伊東浩司さんであるが1998年に出したその記録の陰にはこの腸腰筋トレーニングがあった。短距離や跳躍系の有力選手は、この腸腰筋が並はずれて太い。
 
やり方は画像のように、床の上に座り、両膝を曲げ、両足を床から離す。そのママの姿勢でお尻を左右交互に動かして前進、後退する。

3mの前進、後退を3set行う。これがきつい方は、両足を揃えて床の上前方に投げ出して同様に行う。両足の踵は軽く床に触れる程度にして、踵で歩行を助けないようにする。また、歩行を助けるために、初めは腕を振ってもよいが、徐々に両腕を胸の前で組んだままにしたり、頭の後方で組んで腕の振りを制限する。

このtraining(トレーニング)の効能は、他にもウェストが細くなるといわれている。ママさん選手には是非やってほしい。来週のママさん教室でもやりましょう。ウチのカミさんにも効果があるかな?カミさんにはhip walkingよりshut mouth(口を閉じる)トレーニングをやっていただきたい・・・。カミさんのアタックならぬ口撃(攻撃)は凄いからね・・・。

Tue.May 7,2013 船橋市ママさんバレーボール教室スタート

本日から運動公園体育館にて船橋市教育委員会主催のママさんバレーボール教室がスタートした。毎週火曜日の午前中で、7週間開催される。

今年で3年目だが、申込者は毎回増加している。主催者によると今回も80名以上の応募があり、抽選で60名が参加した。主催者側は挨拶で、来年度はコートをあと1面増やして、コート3面で実施することを検討したいとのお話があった。

私は、昨年度から講師でお手伝いをしている。講師をもう一人探して欲しいと主催者から依頼され、元全日本女子選手の落合真理さんにお願いした。実は、真理さん、昨年結婚されてご主人の住む船橋市に移ってきたのだ。私も自分でプレーして解説するのも楽ではない歳となった。まだまだ実技は現役選手に劣らない真理さんであれば、私も楽ができる・・・いえいえ、私も解説に専念できる。
(初日の指導テーマはサーブ。見本でスピードのあるサーブをビュンビュン打ってくれた。ジャンプフローターもお願いしたら軽々と2種類やってくれた。やはり若い子の見本の方が見栄えがするのう・・・)
彼女は、高校生の頃からポニーテールであったが、今でもそのままだ。高校は、東京の成徳学園(現在は下北沢成徳学園)で、春高バレーでは2年連続のベスト4であった。世界ユース選手権大会では主将、サイドアタッカーとして活躍し優勝している。実業団の日立、久光製薬でも活躍し久光では主将としてチームを牽引してきた。全日本でも世界選手権大会に出場し活躍した。あの華奢な体のどこにパワーがあるのかと不思議なくらい八頭身スタイルの美女である。

教室は、あと6回ある。可愛いコーチがいると監督が頑張れる気持ちがよくわかる。主任コーチの私も頑張るべ。

2013年5月8日水曜日

Mon.May 6,2013 日本バレーボール協会から「危機管理再徹底」 の文書が届いた

先日の床板が剥がれ選手の胸に刺さった事故の件、日本バレーボール協会から次のような文書が各都道府県バレーボール協会に送られた。
20年以上、床材の取り替え、補修をやっていない体育館は要注意であろう。

「5 月1 日より大阪で開催されておりました『第62回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会』におきまして、一部メディアにも取り上げられたように選手が負傷する事故が発生致しました。

かねてより『危機管理』につきましてご連絡・徹底のお願いをさせて頂いておりますが、再発を
防止するためにも改めてご連絡致しますので、今一度の徹底を宜しくお願い致します。

■事象
セット間のボールを使った練習時にレシーブする選手がスライディングをした際、フロアー床材
の一部がユニフォームを貫通し、腹部に刺さり負傷した。(全治2 週間)

■徹底依頼事項
・競技場(体育館等)との事前打ち合わせ及び使用施設、用具の事前確認

→体育館フロアーの亀裂、破損や用具の破損がないか施設側に確認を求めたうえで、主催者と
しても十分にチェックする
→危険箇所は、床板補修やマスキングテープなどで一次補修対応するよう施設側に依頼する
→大会期間中は、試合間やセット間に役員で入念にコートチェックを実施する
・負傷や事故発生時の連絡系統の確認・徹底
・応急処置対応の確認(医師、看護師、医務室、担架等の準備・確認)」

Sun.May 5,2013  今年の流行語大賞は「じぇ!じぇ!」で決まりかな・・・?

「じぇ!」とは、NHK朝の連続TVドラマ『あまちゃん』で使われる驚きの表現。すごく驚くと「じぇ!、じぇ!、じぇ!」と連発する。若い人は”jjj”と表記するらしい。


ビデオリサーチ調べによる初回視聴率は関東地区で20.1%。その後も連日第一位を記録し続けている。音楽も軽快で朝の番組にふさわしく元気が出る。大友良英さんの作曲だ。

脚本は、時代の寵児といわれる売れっ子脚本家の工藤官九郎さん。NHKでは初めて脚本を手掛ける。実は工藤さん、宮城県は、栗原市の出身。2008年に栗原地区は、震度6強の地震が発生し道路などが寸断され甚大な被害を被った。栗原市にはソフトバレーボールの仲間たちが大勢いる。私もすぐに義援金を集め送った。

栗原市では、半年後に全国ソフトバレーボールのシルバー交流大会を控えていた。中止か延期か日本ソフトバレーボール連盟内では揺れた。結論は、開催実行であった。地元栗原市の市長はじめ議長から開催を強く要望された末の開催であった。議長はソフトバレーの愛好者でもあり、こんな時だからこそ全国から仲間が観光を兼ねて栗原市に来て経済的効果を発揮してほしい。それが最高の励ましになる、お願いします、と言っていた。

おっと、本論に戻ろう。
ヒロインの天野アキ役に起用されたのは、能年玲奈(のうねんれな)さんで、NHKでは珍しいことだがオーディションが実施され、1953人の中から選ばれた。能年さんは、初めてのドラマ主演となる。初々しい演技が良い。脇役がこれまた良い。ベテランの宮本信子、蟹江敬三、杉本哲太。我々世代のアイドルであったキョンキョンこと小泉今日子。東北出身の渡辺えりも地方なまりは地で行けるので楽しそうだ。更には元アイドルの美保純もいまだに可愛い小母ちゃんで出演している。

ドラマタイトルの『あまちゃん』には、「海女ちゃん」の意味と「人生の甘えん坊(甘ちゃん)だったヒロインの成長を描く」という意味が込められているという。

私は、録画で観ているのだが、毎日観るのが楽しみな番組の1つである。最近は、他の番組を見ていても驚くような場面が出てくると、思わずあの言葉が出てくる。
「じぇ!じぇ!じぇ!」
発音が悪いと「じじぃ」(爺)となるので、正しく訛(なま)らないといけない。


2013年5月5日日曜日

Sat.May 4,2013 千葉県ソフトバレーボール審判伝達講習会

連休の谷間の4日のきょう、受講者は集まるのかな?との杞憂は開講式の40名ほどの受講者を見て吹き飛んだ。同時に、連休中でも受講しようという千葉県内の愛好者の熱意に感激した。

伝達講習会であるので、今年度の改正点、修正点を丁寧に解説して行った。その後、実技の中で、千葉県連盟審判長の早乙女氏からの要望に基づき、ラインジャッジのポジショニング、ボールハンドリングの判定基準、オーバーネット反則の判定基準と主審のポジショニングについて詳細な説明を行った。

残りの1/3の時間帯は、6チームを作り、本日学習したことをゲーム形式の中で実践した。
(改修点で副審のタッチネットのハンドシグナルの説明が不足した。ここで補足させていただく。副審が、ネットから離れているポジショニングの場合に、今年度からは、ネットに直接手を触れなくとも触れる動作だけで良いとした)

今回は、3時間という短い時間であった。出来れば、県内各地から受講者が見えるのであるから、最低4時間は欲しかった。全国どこに行っても、愛好者の要望で一番多いのがルールに関してのこと。背景にあるのは、ローカルルール、つまり地域ルールが変形され過ぎて基準となる大元の全国ルールをしっかりと知りたいというのがあるように思う。

ルールは大会運営者が運営をやり易くするためにあるのではない。ルールはゲームを楽しむ愛好者のためにある。全国ルールを基準にして、参加者のレベルに応じて、ルールの一部を緩和化するのは結構なことである。但し、緩和化しすぎてソフトバレーの本質(固有の面白さ)から外れないようにして頂ければと思う次第である。

2013年5月4日土曜日

Thu.May 2,2013 全日本男女選抜大会で選手の腹部に木片が刺さった!

 昨日から始まったバレーボールのビッグイベントで選手の腹部に会場の床の木片が刺さるアクシデントが起こった。

TVで丁度その場面を見た。パナソニックの選手が試合前のアップをしていて、一人がスライディングをした。何か腹部を手で押さえている。床材が42cmも剥がれて、鋭利な先端部が腹部に突き刺さったのだ。

会場は、大阪府立体育館。私も昨年までは仕事で毎年訪れている立派な体育館だ。バレーコートは4面取れる。このような事故は学校の体育館でも事例があると報告されている。しかし、まさか、あのような日本を代表するような施設でこのような事故が起きるとは!後日、体育館の管理会社は調査されるであろう。

負傷した選手は大事を取って府内の病院に入院したと聞く。腹部に刺さった木片は約15cmで5針縫った。大事に至らねばと祈るばかりだ。

体育施設の専門家に言わせると、体育館の床材は25年~30年で張り替えたほうが良いということであった。床板の張り替えは基礎工事、撤去費込みで、1㎡当たり2万5千円~3万円かかるという。

全国の床張り体育館は、今頃緊急チェックに入っていることであろう。床材が浮き上がっているかどうか異変をチェックするには2通りある。1つはバスケットボールを床にゆっくりと小刻みにドリブルして異音やバウンドを確かめるやり方。もう一つは、モップを使って、床を拭いた後にささくれ立った木片にモップの繊維が絡まっていないか目視で確認する方法がある。

大会終了は来週月曜日。その日までは応急処置で、気になる部分に粘着テープを張る作業で対応している。

安全への配慮は全てに優先する。床の管理、今の木材を使用した床のあり方でよいのか等、課題を検討して早急に対策を講じる必要がある。

2013年5月3日金曜日

Wed.May 1,2013 Coaching tips #16 The shortcut to success by Catching and Throwing a ball

コーチングのコツ。今回から表題を英文に変えた。日本語も満足に操ることもできない私であるが、昨年から児童、生徒に英語でのコーチングも行っている私としては、簡単な表現は、ここのブログでも正しい英語を使おうと思う。時には、英語表現の方が和製英語よりも解りやすいという利点もある。

Today、以前も述べたことであるが、コーディネーション・トレーニングとしての「キャッチボール」の効果を再度述べてみたい。

キャッチボールとは、正確には、“Catching & Throwing”(キャッチイングとスローイング:受けることと投げること)である。キャッチだけでは効果は出ない。Volleyballの基礎技術は、この“Catching & Throwing”に集約される。つまり、ここから始めることが球技上達のコツ(tip)なのである。

アンダーハンドパスをやる前に、両手でボールを持ち、アンダーハンドスローイングでパートナーに色々な軌道(放物線)でボールを投げる。これは、空間認知能力を高めることができる。空間認知能力とは、人(ターゲット)とballと自分の位置関係を把握する能力である。この基礎ドリルは、その次の実際のアンダーハンドパスの方向と角度と距離が正確性を持って飛んで行くことに連結していく。

具体的な方法として、ポリバケツにボールを投げ入れるドリルがある。100円ショップでポリバケツを数個購入してくる。床に適当な距離でポリバケツを置き、その中にボールを投げ入れる。両手で、片手で、背面で、背面で両脚の間から、片手で背中から回してなど投げ入れ方を工夫することでバランスとコントロール、空間認識能力が身につく。

次の段階では、実際に自分でballをトスをしてunderhand passで床上に置いた複数のポリバケツに入れる。更には、ネット際に台上に載せたボールカゴを置き、実際のセッターやスパイカーに見たてて目標(ターゲット)にする。このdrillは一人でもできるが、グループを作ってストライクアウトのように競争させると盛り上がる。

対人では、距離を6m〜9m〜12mとパートナーに後ろ向き(背面)でballを正確に投げることは、ラストボールを相手コートに返す技術に連結する。人は後方に歩くことや、後方に物を投げることには慣れていない。非日常的な動作である。だからこそボール投げ(throwing)から始める方が効果がある。近道である。

Volleyballでは前後左右に移動し空中にジャンプして、床上に身体を滑らせたり、ローリングしながらballをコントロールする。難しいというより、楽しいスポーツである。床上から空中高く、体操選手のように、空間をこれだけ広く使い、仲間と共同作業して相手コートにballを返すスポーツは他にない。

“Catching & Throwing”は、この他にも沢山やり方がある。次回もballを2個使うdorillを紹介するが、コーチ自身でも創作して欲しい。

You can make it !
See you again.


2013年5月1日水曜日

Tue.April 30,2013 都知事にイエローカード

2020年の夏季オリンピック開催を目指す東京都の猪瀬都知事が27日米紙ニューヨークタイムズのインタビューでライバルのトルコ・イスタンブールを批判した。国際オリンピック委員会(IOC)は倫理規定で、他都市を批判することなどを禁じている。さっそく、IOCから東京招致委員会に注意を促すメールが届いた。

この「注意」は、罰則段階としては、私の判断では「注意」より一段厳しい「イエローカード」、つまり反則と捉える。バレーボールでは、インターフェアの反則として、相手に1点与えることになる。

「イスラム教の国が共有するのはアラーの神だけで、お互いに喧嘩している」。知事はインタビュー最後の雑談で思わず口にした。ご本人は、ノンフィクション作家の経歴も長い。言葉を操るプロらしからぬ失言であった。公人としての発言には責任が付きまとう。ジャーナリストは皆知事の味方ばかりではない。隙あらば足元を掬ったり、絡めたり、窮地に貶めんとする輩もいる。

闘いには、ライバルへの敬意が必要だ。イスラム教という異文化を批判することは、外国から日本の仏教という異文化を批判されることと同じだ。お互いに良い気持ちはしない。異文化への敬意を持つことは日本の品格を表す。

ソフトバレーの交流試合で、相手のプレーが素晴らしいときに、私は思わず相手のプレーを褒めてしまう。その後、相手のプレーがどうした訳かそれ迄の気迫迫るプレーが影を潜め、紳士淑女のプレーになり、気が付くと我がチームが勝利している。そんな経験を思い出した。人間関係は相手の欠点を探すことより長所を探して接する方が上手くいくようだ。

私だったら、雑談でこう言う。
「ところでトルコ料理はスパイスが効いて美味しいね。週に1回は都内のお店に行っているんだ」。9月の決戦投票で、もし、もしも東京とマドリードが残った場合、イスタンブールは果たしてどちらに付くか?そこまで都知事には熟慮願いたい。

いずれにしろ、レッドカードが出た訳ではない。このミスを教訓にして招致レースを最後までフェアプレーで戦って欲しい。躓(つまず)きもチャンスも思いがけなくやってくる。真面目に諦めずにやり続けることで道は開けてくる。